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用語集

地金(metal)

生涯を供にするエンゲージリング・マリッジリングとなれば、地金の選択も重要です。
プラチナは、「金属の王様」と言われ、純粋性・希少性・永遠性を象徴する特別な金属です。純度がpt850, pt900, pt950等、日本では最低85%、欧米では最低95%入っていなければプラチナジュエリーとは認められません。
それに比べてゴールドジュエリーでは75%入っていればそれと認められます。
この地金の純度は指輪の内側にその印が必ず刻まれています。例えばプラチナであればpt900やpt950等、例えばホワイトゴールドであれば18KWGあるいは750(海外ブランドに多い)等と刻まれています。

プラチナの希少性は、産出量が金の25分の1しかないことでお分かりいただけると思います。また、熱に強く、酸やアルカリに強いので年月を経ても変質や変色の心配がありません。
ちなみにゴールドは、一部の酸に溶解し、水銀に変質しますが(もちろん日常ではそんな心配はいりません)。シルバーは大気中でも変色し、温泉などに入ってしまうと真っ黒になってしまいます。
こうした観点からは地金はプラチナにこしたことはありませんが、プラチナには次のような問題もあります。

光沢を出すのが難しい。

熱に非常に強い特性を持っているためその加工には熟練した技術と時間を要します。上品で美しい光沢を出すために研磨にかかる時間は、他の金属の数倍かかります。職人の熟練が充分でなかったり、急いで仕上げをしてしまうと、本来プラチナが持っている美しい光沢を出し切れないものになってしまい、せっかくのプラチナジュエリーが魅力のないものになってしまう恐れがあります。

比重が重い。

同じボリュームのジュエリーを作る場合、プラチナは比重が重いため、多くのグラム数を必要とします。
プラチナで7グラム必要なものをホワイトゴールドで作ると、6グラム弱で作れます。
以上二つに加え、プラチナの相場価格はその希少性のため、ゴールドの約2倍となっています。

こうした理由から、プラチナジュエリーは、価格的にはかなり高くなってしまいます。そのために、価格対応面からプラチナの代用として、ホワイトゴールドが用いられます。
K18ホワイトゴールドというのは、75%の純金と25%の他の地金の合金です。(ちなみにK14ホワイトゴールドは58.5%の純金と41.5%の他の地金の合金です)他の25%は、ニッケル、パラジューム、銀、銅、亜鉛等さまざまな組み合わせで各国、メーカーごとに違います。どちらにせよプラチナの代用とし ては、メッキ(ロジュームメッキ)加工をして色をプラチナに似せます。
従ってメッキがはげてくると、地色が出てきます。

ホワイトゴールドは、その合金の種類によっても異なりますが、硬度的にプラチナより柔らかいわけではありません。しかしこのメッキされていることが多いことに関しては、十分に認識しておく必要があります。
ホワイトゴールドの種類によっては、地色がかなり黄色いものもあり、メッキがはがれると、その地色の黄色味が出てきてしまいます。もちろんメッキのかけ直しをすればまたプラチナに似た色になります。 アンレーヴでは、地色が黄色味の少ないホワイトゴールドを使っております。また、メッキをかける前と後の色の見本をご用意し、確認いただいております。

大切なことは御予算の中で、どこにお金をかけ、どこを削るかを考えるということです。例えば、エンゲージリング等のダイヤモンドジュエリーではやはりダイヤモンドが命ですから、プラチナにこだわり過ぎてダイヤモンドの質を落としてしまえば「安かろう、悪かろう」になりかねません。ダイヤモンドの質を出来るだけ保ちながら、ホワイトゴールドを使用するという選択肢も大いに考えられます。

また、マリッジリングにおいても、ご予算的に窮屈で、十分な厚みのないプラチナを選ぶより、ホワイトゴールドで十分な厚みを取る方が、耐久的によいという考え方もあります。
プラチナのマリッジリングで4グラムないものは、耐久性に問題が出るリスクが高くなってしまいます。
アンレーヴでは、これらの問題についてもお客様の思いをお伺いしながら、地金に関して色々な提案をしてまいります。
なお、アンレーヴの使用するプラチナは、純度において、プラチナジュエリーとして欧米の基準を満たすpt950で、且つ普通使われるpt900よりも硬い3元合金のハードプラチナを使用しています。